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プロフィール
HN:
Rivell
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1985/05/07
自己紹介:
Mail
 rivell@hotmail.co.jp
質疑応答、証人喚問、
諸行無常の語り、他、森羅万象
ご用件はこちらまで

HN:River + tell
 名前の一文字目を英語意訳分解、
 その後合成したらこうなった。
 
 Riverは部首のさんずいから。
 Tellは「電話」じゃなく
 告白の「告」なのであしからず。

2nd HN:アオシソ
 気分によってたまに使う。
 ファンタシースターという昔のRPGに
 あおじそラッピーってキャラがいたんですよ…。

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――時間経過と共に熱意が失せて自然消滅
いつもの行動パターンを鑑みれば、「どうせ」と思い至る。
「どうせ」にならないように、ということで、今回は早めに再開。
なんて賢い選択だろう。

【前回の続きから】
いやーこれで一件落着、とほっと胸を撫で下ろし……

が。
踵を返し、家の中に上がった瞬間見たものが一つ。

猫。

……は?

安心しきってがっつり玄関扉は閉めてある。
しかも猫側から見て自分の背中方面だ。
行き場を失った猫は、そりゃもう、当然暴れる。
先ほどのデジャヴュと言わんばかりに家の中を逃げまわる猫。
初めに見た仔猫と同程度の大きさであるその猫。
アジリティも一入で捕まえられる訳が無い。
どうにかこうにか追い立てる形で、玄関まで誘導してみるものの……

→逃げ場
 洗濯機下

格好のアジト見つけてんじゃねぇよおおおおおおお
っていうかキミどこから入ってきたわけ……?
よくよく思い返してみると最初に見た仔猫に似ている。
毛並みはまるっきり一緒だ。

……もしかして親猫を捜しに戻ってきた……?
同時に追い出さなかったのが裏目に出たか……?
いや、でも、最初の猫とはちょーっと顔立ちが違う気も……。

色々と考えを交錯させるも、ここで人間様の餌タイム。
水場・玄関回りから他へ行かないよう、
廊下にバリケードを設置し、洗濯機付近に猫缶&ミルクも与えておいて、一先ず休戦。

食後。
一息ついているとミルクをちゃぷちゃぷ飲む音が響いてくる。
「これはハンターチャーンス!」と息巻いて水場に急行。
が。

いない。
姿形どこにも無く候えば辺りを探してみても尾の一つ見付からず候。

……え?
いやいやおかしいおかしい。
逃げ場ないし。消えるとか有り得ないだろ。

でもどこを探しても結局いない。
洗濯機の下も、風呂場も、玄関の下も、ついでにトイレも、
バリケードの内側にあって、居間からの死角である場所は全て捜索してみたものの、気配すら窺えない状況。

……これは何だ。怪奇譚か?
考えてみれば親猫を追い出した後も、(自分は猫の様子を窺いに足を伸ばしたけれど)母上は玄関前にてがっちり再入ガードしていたし、玄関以外に出られる場所があるならさっさと出て行っている筈だし、こやつの侵入経路が甚だ不明だ。
でも確かに二匹だった。三匹はいなかった。
捕獲作戦の時にそれは確認した。
だから恐らく、玄関以外の別の入口から再突入して来た筈なんだけど……。
いやでも、だから、それならその突入先から出ていけば良いだけの事でしょ?
なんで日中ずっと家の中に居座っていた?
第一、必死に外へ出ようとした様子は、破れた障子が物語っている。

じゃあこの仔猫どうやって戻って来たんだよおおおおお
そして何処に消えたんだよおおおおおお
自慢じゃないけどめっちゃ狭い借家なのっ!
ミルク飲む音がしてから覗きに行くまで五秒と掛かってないのっ!
それなのに完全に姿消すっておかしいだろおおおおおおおい

気付く。
気付いてはいけない場所に目が行く。

洗濯機の奥、排水孔。
直径十センチも無いか、八センチほどの孔。
親猫では確かに通れない大きさだ。
でも仔猫なら……。
いやいや無い無い無い、なんぼ仔猫でもこんな狭い孔入っていける訳が無い。
でも姿見えないし……いやまさか。
そう考えると割と合点が行くんだけど、けれども、この孔の先って……。

おいいいいいいいいいい!?
もしかしてとんでもねー事態になっちまってんじゃぁねぇのかあああ!?

人は概して有事の際に最悪の状況を思い浮かべる。
そしてそれが自らの手に余る状況だと判断すると、現実逃避をするものである。
楽観性が生じるのは時間が経ってからの事で、
この時の自分も、そういう、気の動転した状況にあった。
つまり。

これどうする?
 ・助ける
 ・助ける
→様子見

まだ排水孔に入り込んだって決まった訳じゃないしさ……うん。
そもそもだよ、あんな狭い孔だよ、一瞬で奥まで入っていけるなんて、そんな訳ないよ、うん。
まぁでも、そうすると何処に消えたって話なんだけどさー、
いやそれはほら、餌置いておいてさ、出てきたところでさ、また確認すれば、うん。
間接的に猫殺しちゃったとか洒落になってねーからっ!!

で、現実逃避。
餌をセットしたまま居間に戻る。

暫く。
またしても水場から音。
今度は猫缶を貪る音だ。

覗く。
いない。
戻る。
音。
覗く。
いない。
戻る。
音。

……どうやらこいつ出て来られるらしい。
最悪の状況だけは避けられた……とおもいきや。
ここで母上、無情の一言。
「食べに来てるのネズミなんじゃない……?」
おい待ってくれ。
ここに来て新キャラ出さないでくれ。
いや確かに餌&ミルクの減量が少ないなとは思ったよ。
でもネズミはないだろネズミは……。
無いって言ってくれよ仔猫ちゃああああんっ!

結局、猫の姿は確認できず、また、ネズミである確証も捉えられず。
何も進展のないまま餌だけが減る一方の中で夜も更け行って。

猫が排水孔から出入りしているパターンとネズミであるパターン
双方に有用なブービートラップを「明日」作ろうと決意し、本日はこれにて終戦。
突然舞い込んだ非日常に疲労感を齎されながら、床に就く。

が。
猫もネズミも夜行性だもんねぇ……。
そりゃ素直に寝させてくれる訳がないわな……。
電気を消して暫く。
案の定活発に餌を貪り始める「何か」。

慌てて覗きに行く。
居ない。

寝床に戻って一息吐くと、またしても音がする。
……寝られねーよブルート……。


ここに来て人間様も知恵を絞ることにした。
覗きに行くと消える。
なら覗きに行かなければ良い。
覗きに行くんじゃなくて、居ながらにして見れば良いんだ。
幸い辺りは闇。
「何か」も油断してその身を晒している筈だ。
そこを懐中電灯の光で照らしてやれば良いのだよ。

またしても食事の音が聞こえたこの瞬間。
自室から、隣室の居間へとそっと移動し、棚に置いてあった懐中電灯を手に持つ。
居間の襖は開いている。
居間と水場は、現在、隔てるもののない直線距離だ。
耳を澄まして、まだ音が鳴っていることを確認する。
暗闇の中で位置を確認。
懐中電灯を固定。
照らす。

あ、なんか居たっ!
でかい! いや小さい! いやでもネズミにしてはでかいし毛並み鮮やか!
思った矢先、「何か」はゆるゆると後退する様な動きで洗濯機の下へ。

「逃がすかボケがああああああ!」

即座に母上を呼び、水場の電灯を付ける。
自分はずっと排水孔を睨みつつ、駆け付けた母上に洗濯機下の隙間を覗き込んで貰う。
これでもう逃走経路は塞いだぞおおおおお!

が。
「居ないんだけど」。

な訳ないでしょ。
ちょっと母上、老眼も大概にしておいて下さいよ。
排水孔はちゃんと見てたし、洗濯機下に潜り込んだの見えてたし。
全く、自分が確認するんで良いですよもう。
よっこら……

「居ないんだけど」。

……?
居ないんだけど……?
居ない……んだけど……?

超こええええええええ!
なんだこれ、真面目に怪奇譚かあああ!?
だって他に何処行くのよ!
逃げ場無いよ!
消えたとしか説明付かないよ!

「あ、ちょっと待って、居る!」
「え」

最近の洗濯機はどうか判らないし、
ウチのは確かに古い型なんだけれど、
もしかしたら、新旧とかそういう事じゃなく、
そもそもからしてそういう型の洗濯機なのかも知れなくて、
だから、お宅のご家庭にある洗濯機を想像されてもちょっと困る話で、
我が家の洗濯機は、そういうタイプのヤツだったのよね。
いや自分も今の今まで「そうなっている」なんて知らなかったんだけどさ。

ウチの洗濯機ね、筒状に空いてたのよ、下。
通気性バッチリって言うの?
ともかく、ドラム部分以外がスッカスカだったのよね。
うん。
見えたんだって。尻尾。
自分も確認して見たけど、有ったわ、尻尾。居たわ、猫。

今までの不安が一気に取り越し苦労に変化して、
安堵という言葉じゃ言い表せられない安堵を胸に湛えつつ、
同時に、無駄な懸念を抱いていた自分達に向けて、
「ばっかじゃね~の?」のAAを脳裏に過ぎらせた瞬間。

安心したところで、疲労感がまた一入に襲ってきた。
生存確認さえ取れればそれで良い。
後は明日ゆーっくりお説教もとい外に出してやろう……。
とは言え最悪のケースだけは避けたいので、念のため排水孔には蓋をして、各自寝床へ戻る。
やっと落ち着いて眠れるよパトラッシュ……。

然し。現実と猫はそんなに甘くなかった。
カランカラン、トンッ、コンコンッ、トトンッ、カタンカタン、カラン……

「起きてる?」
「うん」
「聞いてくれ」
「うん?」
「嫌な予感がする」
「うん」

それぞれの部屋から飛び出し、音のする方へ。
もうこの「音のする方」が完全にお勝手なんだけどさ。
嫌な予感どころじゃねーよおい。

お勝手の電気をつけると、お察しの通り。
腹を空かせたであろう仔猫が、まぁ、良い具合にガスコンロの辺りで遊んでくれている。
バリケード、ここに来て全くの無意味と知る。
とか言ってる場合じゃない。
電気つけた瞬間むっちゃ暴れだす仔猫。
捕まってなるものかと狭いお勝手を縦横無尽に駆け抜ける。

で。
人間様二匹の足下をすり抜けて、行き着いた先は。
……。

夜夜中の三時。
怯えた仔猫を中に拵えたまま、
夜逃げでもすんのかって勢いで洗濯機を外に運び出すのであった。

翌日。
外に出し放しておいた洗濯機。
下を覗き込んでも猫の姿は無く、無事、家の外への脱出が成った様でしたとさ。
やれやれ全くだこりゃ。

……。
迷い猫は最初から三匹いたらしい。
最後の三匹目は早い段階で洗濯機下の空洞をアジトとしていたらしい。
だから二匹が顔を出している間も確認が出来なかったし、
出口もやっぱり玄関しかなかった。
田舎の所為か、外出準備の間は玄関を開け放しておく事が多くて、
この日もどうやら母上はそういう行動をとっていたらしい。
その僅かな隙をついて三匹が迷い込み、気付かないまま母上は玄関を閉めた。
その後は冒頭の通り。
というのは推測であるけれど、ほぼ当たっているだろう。

何はともあれ洗濯機の空洞。
これが最大の盲点だったね。
怪奇譚とか馬鹿かって。


……。
昔、ウチで死んだ猫を思い出した。
そいつは生後二三ヶ月くらいの大きさで、本当はもっと経っていたんだろうけれど、
生まれつき身体の弱い猫だったから、成長も遅かったんだと思う。
母上が当時勤めていた職場から預けられてウチに来た。
灰色の可愛いやつで、品種は忘れてしまったけれど、そういう職場だったから、ちゃんと血統書の付いた猫だった。
自分はその頃から猫好きで、そいつのことは過保護といえるほど寵愛した。
身体が弱い癖に活発で、しかも人懐っこくて、一緒にいる間はずっと遊んでいた。
ある朝、寝室から居間に行くと、そいつが畳の上で横になっていた。
触ってみると冷たくて、死んでいるって判ってしまった。

母は元々猫が好きではないみたいだったけれど、
その一件以来、極端な猫嫌いになった気がする。
後悔と言うか、やっぱりそういう情感があるのだろうか。

猫が迷い込んだと知った時、
もしかしたら飼えるんじゃないかなんて、
そりゃ毛一本ほどの願望だけれど、
でも確かに、年甲斐もなくそんな期待を抱いた。
死んでしまったあいつの影を、どこか投影してしまったのかも知れない。


長々しい上にしみじみ終わらせて見せる。

あの時感じた夜の音、君と癒したキズの跡
幾つもの星が流れてゆく、慰めの日々よ――
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にゃー
          にゃー
にゃー 2011/11/09(Wed)18:15:18 編集
無題
>にゃー

何気にインデントマスターしてるよこの人(ノ∀`)

しっかし途端に寒い季節になりまして。
ぬこモフで暖まりたいですなぁ……。
Rivell 2011/12/09(Fri)02:22:46 編集
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